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Eコマース

Eコマース(電子商取引)のあり方について

第1

大事なポイントとして考慮すべき点は、その使い方を一本槍ではなく、対象とする商品やサービス、現在の流通状況や消費者の嗜好と行動を十分吟味しつつ、上手に使い分けることである。「アマゾン」の例では、書籍という商品の特性、カレント性、重量、配送のしやすさ、データベースの作りやすさ、関連推奨販売品の容易さ、書店というスペースの限界…などから勘案して、総合的なEコマース路線に乗せやすかった。

しかし、それでも、例えば、PC画面で確認した上、実際の購買は書店にわざわざ出かける人もいて、内容を手に取って確認し得る上に、取替えなどの可能なブックストアも決して廃ってはいないことも理解する。また、アマゾンそのものがPRの名において、消費者にとって莫大なスパム(ジャンクメール)を送りつけていることに、うんざりしている消責者の現状を忘れてはならない。

第2

その商品特性ゆえに、最終販売まで持っていかずに、広告宣伝情報の周知徹底、商品の事前の詳細提示のみにむしろ自己限定して、上手に利用している企業も多くなってきたことにも注目すべき。例えば、自動車販売は、その商品特性と高価性、そして実物確認の必要性からして、セリングそのものにEコマースはなじまない。だが、自動車の細部情報の事前提示による消費者の購買選択の拡大と、その後での絞込みへの貢献という面で、Eコマースはすでに重要な役割を果たしている。類似の活用事例としては、住宅やオフィス家具などのケースのように、(潜在)顧客に対して一種のプリ・セリング(事前販売)することは大いに威力を発揮し得る

第3

ポイントは、同じ業種の製品でも、機種や取扱いの難易度によって異なる点である。例えば、米国の外科医の80%近くは、その手術用メスなどをEコマースの上で購入を手配しているが、当然のことながら、もっと複雑な用具は、現品を確認した上で購入している。要は、以上のような諸点を総合的に「シンク・スルー(トコトン考える)」することから、Eコマースの応用可能性は自ずと浮き彫りにされてくる。

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