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マネージャーについて

マネジメントとは

組織に成果をあげさせることがマネジメントであり、マネージャーの力である。

マネージャーは部下をマネジメントし、上司をマネジメントし、自分自身をマネジメントする。

少なくとも誰もが自分自身をマネジメントしなければならない。

マネジメントは所有権、階級、権力から独立した存在である。

マネージャーの定義

『組織の成果に責任を持つ者』
命令する権限を持つものがマネージャーではない。貢献する責任を果たす者がマネージャーなのである。
権限ではなく、責任がマネージャーを見分ける基準である。

マネージャーの役割

資源の総和より大きなものを生み出す生産体を創造すること。
全体のあらゆる強みを発揮させることと、弱みを消すこと。
これこそ真の全体を創造する唯一の方法。

マネージャーはマネジメントの一員として

  • 事業のマネジメント
  • 人と仕事のマネジメント
  • 社会的責任の遂行

のマネジメント3つの役割を果たさなければならない。 この3つのうち1つでも犠牲にする決定や行動は、組織全体を弱体化させる。あらゆる決定と行動は3つの役割すべてにとって適切でなければならない。

マネージャーは個々の活動のみならず、全体の成果を見なければならない。 あらゆる決定と行動において直ちに必要とされているものと、遠い将来必要とされるものを調和させていくことである。いずれを犠牲にしても組織は危険にさらされる。 現在と未来の犠牲などの調和をすること。

技能の分化

3人の石切り工の話がある。何をしているのかを聞かれて、それぞれが「暮らしを立てている」「最高の石切りの仕事をしている」「教会を建てている」と答えた。第3の男こそマネージャーである。

第一の男は、仕事で何を得ようとしているかを知っており、事実それを得ている。一日の報酬に対して一日の仕事をする。だがマネージャーではない。将来もマネージャーにはなれない。

問題は第二の男である。熟練した技能は不可欠である。組織は最高の技能を要求しなければ二流の存在になる。しかし専門家は、単に石を磨き脚注を集めているにすぎなくとも、大きなことをしていると錯覚することがある。

技能の重要性は強調しなければならないが、それは組織全体のニーズとの関連においてでなければならない。高等教育を受けた専門家が急増している中、技能自体が目的となってしまう危険がある。

マネージャーの5つの仕事

  • 目標を設定する。
  • 組織する。
  • 動機づけとコミュニケーションを図る。
  • 評価測定する。
  • 人材を開発する。

目標を設定するだけではマネージャーになれない。目標を設定する能力がなければ適格なマネージャーにはなれない。 これら5つの仕事を向上させれば、マネージャーとして進歩する。

マネージャーの資質

マネージャーに求められる仕事は、ほとんどの場合教わらなくても学ぶことはできる。仕事を体系的に分析していれば、日常の業務から学び取ることができるものも多い。しかし、それだけでは十分といえない。マネージャーには根本的な資質が必要である。学ぶことのできない資質。それは「真摯さ」である。真摯さを絶対視することが、何よりも組織に求められる。

うまく機能している組織を束ねるマネージャーは、一流の仕事を要求し、自らにも一流を要求するものである。基準を高く定め、それを守ることを期待し、何が正しいかを考え、誰が正しいかは考えない。すべて真摯さに基づいたものだと考えられる。

このような資質を欠く者は、いかに愛想がよく、助けになり、人付き合いがよかろうとも、いかに有能であって聡明であろうと、危険である。

真摯さの欠如

真摯さの定義は難しいが、真摯さの欠如を定義することは難しくない。 強みよりも弱みに目を向ける者。できないことに気づいても、できることに目のいかない者は、やがて組織の精神を低下させる。

何が正しいかよりも、誰が正しいかに関心を持つ者。仕事よりも人を重視することは、ただの感情移入に過ぎず、やがては組織全体を堕落させる。 真摯さよりも、頭のよさを重視する者。仕事の本質に目を向けていない未熟な人間である。

部下に脅威感を持つ者。そのようなものは人間として弱い。 自らの仕事に高い基準を設定しない者。やがてマネジメントと仕事に対する侮りを生む。

組織の精神

組織の目的は凡人をして非凡なことを行わせることにある。凡人から強みを引き出し、他の者の助けとすることができるか否かが、組織の良否を決定する。同時に組織の役目は人の弱みを無意味にすることである。要するに組織の良否は、そこに成果中心の精神があるか否かによって決まる。

組織の焦点は、成果に合わさなければならない。 組織の焦点は、問題ではなく機会に合わせなければならない。 配置、昇給、昇進、降級、解雇など人事に関わる意思決定は、組織の信条と価値観に沿って行わなければならない。これらの決定こそ真の管理手段となる。

これら人事に関わる決定は、身につけていなければならない資質が真摯さであることを、明らかにするものでなければならない。

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