組織社会は今後、様々な緊張と課題に直面する
組織社会は今後、様々な緊張と課題に直面する
安定を求めるコミュニティと変化を求める組織の間の緊張、個人と組織の間の緊張であり、両者の間の責任の関係。
自律を求める組織のニーズと共同の利益を求める社会のニーズとの間の緊張、組織に対する社会的責任の要求の高まり。
専門知識をもつ知識労働者とチームとしての成果を求める組織との間の緊張。
・上記の項目は社会の中心的な問題となっていく。
組織(会社)とコミュニティ
大企業、中小企業、病院、学校などあらゆる組織が、いかにコミュニティに根を下ろし、コミュニティから愛されていようと、人口構造や技術や知識の変化によって成果をあげるための条件が変われば、自らを閉鎖できなければならない。
これらの変化が、コミュニティを動揺させ、混乱させ、継続性を断つ。コミュニティにとっては、それらの変化のすべてが理不尽である。
組織は社会やコミュニティや家族と異なり、目的に従って設計され、規定される。組織は一つの目的に集中して、初めて大きな成果をあげる。
組織は創造的破壊
コミュニティは根づかなければならないが、組織はコミュニティの一部になり切ることはできない。
組織に働く者は、コミュニティに生活し、コミュニティの言葉を話す。コミュニティの学校に行かせ、投票し、税金を納める。コミュニティを自らのものとする。だが、組織自体はコミュニティに埋没することを許されない。コミュニティに従属することを許されない。
組織はコミュニティを超越する。組織を規定するものは、組織がその中において機能を果たすべきコミュニティではなく『機能』そのものである。組織の価値観も、組織の機能によって規定される。
したがって、組織は常にコミュニティを超越する。組織の文化がコミュニティの価値と衝突するときには、組織の価値が優先する。さもなければ、組織は貢献を果たせなくなる。
- 組織が機能するために必要な自立性とコミュニティからの要求との衝突。
- 組織の価値とコミュニティの価値の衝突。 組織の意思決定とコミュニティの利害との衝突。
- 社会、コミュニティ、家族は(個人やスタッフ)、いずれも安定要因。
- 安定を求め、変化を阻止しようとする。
- 組織は(会社)、不安定要因。
- 組織は、イノベーションをもたらすべく組織される。(イノベーション=創造的破壊)
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変化
市場の成熟化、消費者行動の激変、高年人口の急増、若年人口の急減(すべての先進国と中国及びブラジルが、人口維持に必要な出生率2,2を下回っている)、労働力人口の多様化、雇用形態の変化、IT 化、グローバル化、企業の機能・構造の変化。
急激にあらゆるものが変化し続ける昨今、企業の居場所は、『変化の最先端に存在し続ける』こと以外にない。