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利益について

利益について

企業=営利組織ではない
「安く買って高く売る」や「利益」が目標では、企業のいかなる活動も説明しない。活動のあり方についても説明しない。
利潤動機には意味がない。利益は個々の企業にとっても、社会にとっても必要である。しかしそれは企業や企業活動にとって、目的ではなく「条件」。
利益は企業活動や企業の意思決定にとって、原因や理由や根拠ではなく、その「妥当性の判断基準」となるもの。
利益が目的ではなくなったとしても重大な関心を払うし、高い利益を上げて初めて社会貢献を果たすことができる。
利益は原因ではなく結果である。マーケティング、イノベーション、生産性向上の結果手にするものである。したがって利益は、それ自体致命的に重要な経済的機能を果たす必要不可欠のものである。

利益の持つ機能

  • 利益は成果の判断基準である。
  • 利益は不確定性というリスクに対する保険である。
  • 利益はよりよい労働環境を生むための原資である。
  • 利益は、医療、国防、教育などの社会的サービスと満足をもたらす原資である。

利益の極大

利益の極大なる概念には、利益というものの意義を誤って神話化する危険さえある。利益と収益性は、個々の企業にとって重要であるとともに、社会にとってはさらに重要である。だが利益は、企業と企業活動にとって、目的ではなく「制約条件」である。利益は、企業の活動や意思決定にとって、原因や理由や根拠ではなく、その企業の活動の「妥当性を判定する基準」である。
利益の極大なる概念は、的はずれどころではなく害を与えている。この概念のために、利益に対する誤解や敵意が生じている。しかもその誤解と敵意こそ、危険な病である。企業の本質、使命、機能を誤解したのもこの概念のせいである。また、利益と社会貢献は矛盾するとの通念が生まれているのも、そのためである。 実際には、企業は高い利益をあげて、初めて本当の社会貢献を行ったことになる。

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